お金くれるおじさん

お金くれるおじさんって思われてたとしたら、残念な気はするんだけど、まぁ、そういう風に思われても仕方ないって諦めてるところはあるかな。
出会いがね、ただの出会い系サイトだったしね。
彼女の方も、軽い気持ちで「お金くれるおじさん」が欲しいなとでも思ってたんじゃないのかな。
こっちだって、真剣な関係を望めるわけもないから、そんなことおくびにも出さなかったしね。
だけど、付き合ってるうちに、本当に心の底から「愛おしい」って思えるようになって行くんだよね、ああいうのって。
本当に葛藤したよ、自分の中でも。
ただの出会い系だ、お金くれるおじさんとしか思われてない。告白どころか、気持ちを打ち明けたら気持ち悪がられて避けられちゃう、なんて。
お金くれる人を募集してデートだけで3万円くれるパトロンとの出会い
彼女と二人でクリスマスを過ごした時のことは、今でもすごくよく覚えてる。
その時、危うく俺、告白しそうになったからね。
だけど、道歩いてる時に見えちゃったんだよね。
俺とその子がショーウインドーに映って見えて。どこからどう見ても、おっさんと若いギャル。
ただの金のつながりにしか見えなかった。
自分を客観的に見たら、そう理解するのが自然だよね。
愛しあってる関係だなんて、誰も思わない。それで愕然としたの。
お金くれるおじさんとしてでも、クリスマス一緒に過ごしてくれる相手がいるのは本当にありがたいよ。
だけど、これ以上一緒にいることが辛くて耐えられなかった。
その場だけ楽しければいいや、暇つぶしができればいいや、気を紛らわせられればそれでいいや。
そんな風に思ってたけど、計算通りには行かないんだよ。
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